西武鉄道がJASDAQ上場を希望する理由を推測する

東証をクビになったら、次はJASDAQだそうだ。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/im20041116AS3L1606W16112004.html

証券取引所競争時代を象徴するような話だと感心もしたが、どこまで株式市場を甘く見ているのやら。春から社内体制を見直し、秋に今までの問題点がいろいろ発覚、東証上場廃止となった。上場廃止になれば投資家に迷惑をかけるので、今年度末までにJASDAQに上場したいとのこと。JASDAQもなめられたものだ。

「なぜ上場しているのかわからない」と堤義明氏は言ってのけたが、その後、上場株式である西武鉄道は借金の担保にしやすいとか、相続税対策であるとか上場メリットが報道された。となれば、今度のJASDAQ上場の話も理解しやすい。今年度末というところがミソであろう。

年度末に西武鉄道が非上場であれば、西武鉄道の大株主であるコクドの今年度決算に、配当の税率や、西武鉄道株の評価方法の変更という、多大なインパクトがある。多額の評価損を計上させられるのか、多額の評価益が出て大量に税金を払う羽目になるのか、どちらかはわたしには情けないことにわからないが、これはなんとしても回避したいことだろう。社内体制の見直しと意識の改革が、こんなに短期間で完了するはずはない。株主にかける迷惑云々は隠れ蓑だと思う。おっと「株主に迷惑」には違いないか。コクドが大株主なのだから。
(11/19、一部追記しました)