回答

まだまだマクロ経済学は初学者だが、勉強を兼ねて答えてみた。
id:hihi01:20050117
1. GDPとは経済の回る速度と考えてよいのか?
経済の回り方については、マネーサプライという指標がある。詳細はここらへんを見ていただきたい。
マネーサプライとは?わかりやすく解説! [社会ニュース] All About
GDPとお金が回るのは、同じことではない。
例えばAさんは2000万円出して中古住宅を、Bさんは2000万円出して新築住宅を買ったとする。お金の回りという点では両者とも同じなのだが、GDPにカウントされるのはBさんの分だけだ。Aさんの購入した住宅は、以前は別の持ち主が居たわけで、持ち主が変わっただけである。こういうのは投資に含まれない。Bさんは住宅を一軒経済に追加したので、GDPにカウントされる。
例えばCさんとDさんは、同じ間取りの家に住んでいるご近所さん同士なのだが、Cさんは持ち家に住んでいるが、Dさんは月10万の賃貸だとする。この時、GDPには、CさんとDさんの家賃として、両者の消費として毎月10万円の家賃がそれぞれ計上される。Dさんの払った家賃は、家主の収入とみなされるが、Cさんの払った家賃はCさん本人に支払われる。これを「帰属家賃」という。
2. 財政も家計も赤字なのになぜGDPはプラスなのか?
GDPには、2つの側面がある。1つは所得の合計額。1つは経済で生産された財やサービスに対する支出の合計額。これは、誰かの所得は誰かの支出になるからだ。「Y=C+G+I+X−M」という式は、後者の側面から見たものだ。この式のどこにも、財政や家計の収支は含まれない。
3. なぜGDPに政府支出が入っているのか?政府は付加価値を生んでいるのか?
2.で書いたように、GDPの式は支出の面から見たものだ。政府支出は政府の消費でもあるので、GDPにカウントされる。