JR福知山線脱線事故・参考文献その弐
あなたはどれだけ待てますか―せっかち文化とのんびり文化の徹底比較
- 作者: ロバートレヴィーン,Robert Levine,忠平美幸
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2002/06
- メディア: 単行本
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http://www2.asahi.com/special/050425/TKY200505010176.html
土地によって時間の感覚がこんなに違う、というのがよくわかる本だ。著者らは、各国のせっかちさを、次の基準で測定した。
- 歩く速度
- 郵便局で切手を買ってお札を渡してお釣りを貰うまでの時間
- 公共の場所にある時計の正確さ
日本(実験場所は東京)は、31か国中4位。ただし、郵便局で頼みもしないのに領収を切ったり切手を小袋に入れてくれたのは日本だけ。これが郵便局でのタイムを4位に引き下げることになった。
経済が豊かだったり、暑くなかったり、人口密度が高かったり、個人主義の国ほどせっかちになる。ただこの本では、幸福度自体は経済の豊かさにスライドしていると述べている。あれれ、「幸福の政治経済学」(id:sakidatsumono:20050220参照)と違うぞ?
著者は日本について、まるまる一章を割いて記述している。題して「日本の矛盾」。せっかちで過重労働の割には、冠状動脈心疾患が少ないのは、終身雇用による会社への所属意識によるものと分析しているが、著者が日本にいたのはバブルの頃で、現在とはだいぶノリが違うような気がする。当時は5次下請だの海外アウトソーシングだの個人請負だのは聞かなかった。今の日本は冠状動脈心疾患は多いのか?