好きなことで食うには

20ウン年前のわたしは、電器屋にパソコンいじりに通っていた高校生だった。現在のわたしはIT技術者である。いい年してプロジェクト管理をやらずに済んでおり、調査・設計・製造・検査とベタベタな技術屋として会社員生活を送っている。IT系の話題はここには書かないことにしているが、今でも好きなことをして食べているには違いない。

http://kimuratakeshi.cocolog-nifty.com/blog/2004/11/post_38.htmlを読んで、ご友人についていろいろ考えてみた。日本のボクシング界でもっとも成功しているのは、漫画家の森川ジョージ氏である。「はじめの一歩」というボクシング漫画を、発行部数が数百万部の週刊少年マガジンに十数年連載し、単行本は70巻まで出ている。この中でも、日本チャンピオンですらフルタイムで宅配便で働いている*1など、ボクシングが食えないという話はしばしば出てくる。

イーグル赤倉(現:イーグル京和)が世界タイトルを取ったときに、スポンサーからの月15万円で妻子と暮らすという報道には泣けた。当時のランキングは世界(WBC)3位だったというのに。

そしてキックボクシングはボクシングより更にひどいはずだ。お世話になっている生協の担当者はキックボクサーなのだが、新規にライセンスが取れる条件が、ボクシングは30歳、キックボクシングは35歳だという。その担当者は元から空手の強豪とは言え、ジムに入門して2ヶ月でライセンスを取ってしまった。足の打撃力はパンチの3倍と言われ、より危険なスポーツであるのに、条件が甘すぎると思った。

ご友人が重量級なら、K-1ということも考えられるが、バンタム級(52kg程度。あしたのジョーと同じ。)では無理だろう。ジムを開くとなれば、スポンサーを見つけるという方法がある。森川氏は、関係しているボクシングジムに、毎年1000万円以上もつぎこんでいる。このジムの会長(殴られた犬の誇り)は元日本チャンピオンだが、「逆転の貴公子」というニックネームで知られるほどの劇的な試合ぶりで知られたそうだ。しかしご友人は8位ということでこれも難しい。残るは。

ライターまたはプロモーター
リング・ジャパン
スポーツ用品店
http://www.bodymaker.jp/index.shtml

本業として食えそうなのはここら辺で、レフェリーやトレーナーだと、他に生業を持つ必要がある。以上。

*1:間柴のこと。一歩の釣り舟屋は家業だし、トレーニングも兼ねているので、仕事と言う感じがしない。